だれかの散文

2017.9.6

第17回:畑からこんにちは


なんと私、集英社のwebサイト“OurAge”の中で畑のエッセイを書かせていただくことなり、先日よりスタートいたしました!タイトルはズバリ『畑からこんにちは』。どこをどう見ても「畑のことを書くんだろうなあ」と思わせるネーミングは素直すぎてごめんなさい(サガンの「悲しみよこんにちは」と同じ音で呼んでもらえるのがささやかな理想)。
もちろんここに至るまでには様々な欲が出て、「gatta!」を真似て英語で!」とか「カタカナ織り交ぜて雑誌っぽく!」とか「具体的な野菜の名前入れた方がわかりやすい?」など、いつか畑のことを何かしら表現し残しておきたいという長年の願いと夢は膨らみすぎて、湧き上がるアイデアは溢れんばかり。
結果、びっくりするほどスーパーシンプルなタイトルに決定しましたが、せっかく読んでもらえるのならどの回からでも楽しんでもらえるよう、のんびり和やかなエッセイを目指し、せめて50歳ぐらいまでは書き続けていきたいなあ・・なんて思っている次第でございます。

 

とはいえ現在の連載は“gatta!”を含め3本、書いてる間に楽しくなってうっかり長文となるブログはほぼ毎日更新、こうなると新たな連載は他の仕事などを考えると書く余裕はなく、作家でもない紀子さん、大丈夫ですか、いけますか?インタビュー形式の方がいいんじゃないですか?と心配してくれたマネージャーが担当さんに相談をしてくれたところ、昔から知って下さっているその方は「紀子ちゃんは自分で書くのが好きだからその必要はないと思います」ときっぱりおっしゃったのだそう。

 

子供の頃に本を読む習慣がなかった私は、文章を書いたりまとめたりするのがとにかく苦手で、読書感想文なんて書かなくても口頭で「面白かった!」と言いたい派だよ・・と心でつぶやきながら家族のサポートを経て毎年ギリギリクリアしていました。高校生になって克服するはずもなく、「4千文字の論文書いたら単位をあげる」と社会科教師の一言に、自分の生い立ちを全てひらがなで書いて提出するという荒技に出たほど、文章を綴ることとは無縁の人生を過ごしていました。
ところが、芸能界に入ってインタビューして頂く機会が増えていくと時々「ん?なんだこの違和感?」なるものを度々感じるようになりました。
私「オフは友達とお出かけしてました」と答えたのに対し
記事「お出かけしてたのーっ!!」
私「そうですね、また行きたいと思います」
記事「そうそう、またスグ行きたいって思っちゃってますっ!(笑)」
・・オーバーが過ぎて・・・嫌だ・・・。

 

23歳でテレビ雑誌でエッセイ連載のチャンスをいただきました。
毎週木曜日の締め切りは書けた!と思うとまた締め切りと慣れるまで大変だったけど(しかもパソコンなんてないから原稿用紙に手書き)、自分の言葉で想いを書くのはなんて自由なんだ!ということを教えてくれました。
30歳、フランス留学で学んだ大変さと苦しさと喜びを人の体験談とは違う目線で書ける喜びを味わいました。
そして現在、SNSなどで情報発信アイテムが溢れている中にいても尚、「大変だよ、まとまらないよ、ご飯も作らなきゃだよ、明日からロケだよ」なんて言いながら、どこかの誰かが読んでくれることを想像して様々な気持ちを綴れる面白さ。

 

「あの時はありがとうございました。あなたのおかげで私、自分の手で自分の言葉を表現し、残そうと思えたんです」

 

gatta!9月号表紙にある『突破人に学ぶ、仕事術』
モノを作り出す原動力って実は意外なところにあったりするのですね。当時のライターさんにやっとここで感謝、深くお辞儀。
そしてまた締め切りがすぐ後ろに。

 

「OurAge」の連載「畑からこんにちは」

https://ourage.jp/column/series/1067/


加藤 紀子

プロフィール:

加藤紀子

92年に歌手デビュー。歌番組やバラエティー番組、ラジオなど幅広いメディアで大活躍するさなか、2000年より芸能界を休業し、パリへ語学留学。2002年に帰国し、芸能活動を再開。現在は、東海テレビ「スイッチ!」、NHK-FM「トーキング ウィズ 松尾堂」にレギュラー出演など幅広く活躍中。

加藤紀子ブログ「加藤によだれ」
http://ameblo.jp/katonoriko/

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