表紙の小さな物語

2017.10.10

鮮やかな色と、お家のぬくもりの中で。

2017年11月号(157号)表紙

 周辺の街の賑わいからちょっぴり離れたところに、主に常連さんを相手に営むスタイリッシュな佇まいの美容室がひとつ。扉を開ければ目に飛び込んでくるのは鮮やかな赤色。お店のシンボルカラーだというイタリアンレッドのクロスを背に、ぶどうを食べようとしているのは、保育園帰りの侑篤(ゆうま)くんと日咲(ひさき)ちゃんの兄妹。お母さんが営む店舗はそのままお家と併設していて、お休みの日は美容院にきたお客さんとおしゃべりしたり、お客さんに連れられてきた子と遊んだりすることもあるんだとか。

 

 物珍しいのか、ぶどうを一粒、光に透かしてみたり、その感触を確かめてみたり。最初は少し緊張していた様子の2人も、ぶどうを食べれば「すっぱい!」と顔をしかめるまでに。

 

 

 ビビッドな色を過ぎると、奥はやわらかな光が差し込む、白を基調としたアットホームな雰囲気。勝手知ったるお店の中、2人にかかればどこだって〝自分たちにとっての楽しい場所〟になる。
 まだ歴史は比較的新しいお店だけれど、幼い頃からお母さんの仕事の様子を見ながら、様々な人と関わり合うという環境。2人の今とこれからがどのように色づいていくのか、楽しみだ。
 ぶどうもたわわに実り、熟した9月中旬過ぎ。穏やかな夕方の陽射しが、2人をやさしく包みこんでいた。

 

 

お客さんの座る椅子に腰掛けて、ちょっぴり嬉しそうな侑篤くん。2人の髪はもっぱらお母さんに切ってもらっているとのことで、さすがに座り慣れている雰囲気。

 

親に見守られながら、子どもたちが安心して笑える場所。やっぱりお家が一番なのかもしれないね。

 

2017年11月号(157号)やまがたワイン考〈前編〉
表紙モデル:侑篤くん(5歳)、日咲ちゃん(2歳)
山形県山形市嶋北

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