表紙の小さな物語

2017.10.31

HIGH & SLOWな日曜日。

2017年10月号(156号)表紙

夏が暮れかかる9月の日曜日、山形市北町にある『FLATボルダリング』へ。カラーキャスターの熱い実況や観客の歓声を背に受けながら、高く美しい曲線のボルダリングウォールを果敢に攻めるアスリートたち。この日は、ボルダリングの競技会が催されていて、大勢の選手や観客がひしめく賑やかな雰囲気だ。一方で、フロアから出たテラスは、連れそってやってきた親子が集まり、思いおもいに会話や遊びを楽しむ和やかなコミュニティエリアに。

 

空腹を思い出させる、スパイシーないい香りがする。メキシカンをベースにしたエスニック料理の店『Muchas(ムーチャス)』のタコライスの香りだ。慣れた手際で調理をする店主のそばで、真っ赤なおもちゃのピストルを手にヒーロー戦隊の大きなベルトを腰に巻き、スパイダーのタンクトップを着て三つ編みした、なかなかワイルドな男の子。店主の息子、至(いたる)くんだ。お姉さんや友だちと一緒におもちゃで遊んだり、大好きなかき氷を食べたり。ジムのスタッフはもちろん会場に来た人たちも顔馴染みが多いようで、タコスを注文するあいだ、皆んな至くんのところに来ては、一緒に話をしたり遊んだり。大人も子供も一緒になって楽しい時間を共有できる、HIGH & SLOWな心地良い場所だった。

 

赤いピストルが火を吹くぜ、気分はヒーロー戦隊!?

 

「何色がいい?」お姉ちゃんから飴をもらう。

 

近所のお姉さんと遊んでいるとき、「あ、そうだ!」何かを思い出したようす。

 

「かき氷作って〜!」と店主(お母さん)におねだり。

 

「フォト担当:おいしそう!食べたいなぁ」「至:だーめーよーっ」

 

「う〜ん、キンキンするぅ」氷をいっきに食べたから、頭いたくなっちゃった。

 

「姉:上手に掬えないの?食べさせてあげよっか」「至:うん」。

 

「至:もっとして〜ぐるぐる抱っこ!」「スタッフのお兄さん:あ、あともう一回だけね(汗)」

 

何気ない素振りが可愛くて、みんなが集まって話しかけてくれる。

 

2017年10月号(156号)やまがたと縄文人。
表紙モデル:至(いたる)くん
山形県山形市北町

過去の記事

上へ