表紙の小さな物語

2019.9.9

今日はママのお手伝い、眞木慧丸くん

2019年10月号(180号)表紙

慧丸くんは水曜日が大好きだ。幼稚園に行くのがちょっと面倒な気分のときも、お家でゲームをしていたいときもあるけど、水曜日の朝はバスに乗る足取りも軽くなる。

どうしてって、それは週に一度の〝お母さん弁当の日〟だから。

 

幼稚園には毎日おいしい給食が用意されていて、慧丸(けいが)くんは毎日残さず平らげる。苦手なナスやキノコの献立も、給食だとなぜか全部食べちゃえるらしい。仲良しの友だちが一緒だから? ペロリ賞のシールがもらえるから?
「給食には牛乳あるでしょ。オレ牛乳好きだから、給食ペロリできる。だけどお母さん弁当にはさ、パトカーとか、新幹線のはやぶさとかが入ってんの。マリオのときもあるよ。それから唐揚げとウインナーを入れてってママにいうの。前の水曜はタマゴとハムのサンドイッチにしてもらった。3個も入ってたよ!」
みんなと食べる給食も大好きだけれど、お母さん弁当には慧丸くんを笑顔にしてくれるドキドキのサプライズが入っているみたい。

 

パパが愛用している曲げわっぱのお弁当箱。実はこれ、生前おじいちゃんがお土産に買ってきてくれた大切な形見だそう。

 

お休みの今日は、ママの代わりにパパのお弁当におかずを詰めるって朝から大張り切り。
「パパ、唐揚げいっぱい食べたいと思うから4個入れてあげた!」
つまみ食いせずにお手伝いできてすごいなぁと思って見ていたら、じつはすでにお味見しちゃってたんだって。そうだよね、揚げたては衣がサクサクして鶏肉にも味が染みてて最高においしいもんね。
「ママがね、唐揚げを作ったときはいつもキッチンから〝お味見したい人はきてー〟って呼ぶから、さっき2個食べちゃった」
初めて使ったという大きな菜箸で、唐揚げを上手につまんでお弁当箱のなかへ。
「卵焼きは2個、あとブロッコリーでしょ、ウインナーでしょ、あ、ちょっと待って、おにぎりが1個しか入んなくなった」
大丈夫、残ったおにぎりは慧丸くんの分。お手伝いのご褒美に食べていいって。
「じゃオレ、塩おにぎり食べる!」と大きなお口を開けてパクリ。ついでにそのお顔をカメラでパチリ。

 

今日のお弁当、いつもより愛情の味つけが濃いめに仕上がっているみたい。

 

大人なら何気なく使っている菜箸も、慧丸くんの手にはオーバーサイズ。おむすびならぬ“唐揚げ”ころりん、転がっちゃった。

 

朝食は週4でおにぎり、幼稚園から帰宅した後のおやつもおにぎり、お風呂上りにお腹空いちゃった時もおにぎり。そんなおにぎりボーイ慧丸くんの大好物は、シンプルな塩むすび。「ゆかりとツナマヨも好きだけど、塩が一番かな」

 

2019年10月号(180号)やまがた弁当巡行
表紙モデル:眞木慧丸くん(5歳)
山形県天童市

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