だれかの散文
「ソムリエの資格とったんです!」「え?何ソムリエ??」
長らくの時間、味と雰囲気が好きというだけで飲んできたワインを今一歩深く知ってみようではないかと、今年の春に日本ソムリエ協会認定のワイン検定の試験を受け、無事ブロンズクラスに合格する事が出来ました。こちらは基本中の基本を知るためのクラスで、知識初心者にはありがたい学びがいっぱい。その先のクラスになるとそれはもう鳥海山かエベレストかと見上げるほどに高い知識レベルが満載で、意気地のない私は「もう十分です、一人麓で月山ワインを味わって過ごすことにします」と今はそれ以上学ぶ勇気がないのですが、ワインの歴史、ぶどうの種類、美味しく飲むための温度や味わい方、保存の仕方など知ってそうでうまく理解していなかった細かな情報は学んで良かったと思う事ばかり。だから胸を張ってソムリエの資格のことを人に伝えてみると返ってくる言葉は先のよう。
毎週日曜午後0時15分から放送しているNHK-FM「トーキングウィズ松尾堂」というラジオに以前、日本ソムリエ協会名誉会長でいらっしゃる岡昌治さんがいらっしゃった時も同じことをおっしゃっていました。「そもそもソムリエというのはワイン専門の給士人のことを言うのに、最近の流行りではなんだってソムリエがつくようになってしまってねえ・・。」
調べてみると“野菜ソムリエ”“日本酒ソムリエ”“温泉ソムリエ”までは知っていたけど“だしソムリエ”や“シガーソムリエ”に“茶ムリエ”!“茶ソムリエ”ではなく“茶ムリエ”って(奥が深そうで学び甲斐がありそうだけど)!!こうなると「何ソムリエ?」と聞かれるのはもはや仕方がないことで、逆にこれからも増えていくであろう進化系ソムリエを楽しみにした方が良いのかもしれません。
とかソムリエぶっておきながら色々忘れているぞ・・と資格を取って以来開いていなかったワイン検定テキストをペラペラ読み返してみると『料理とワインの基本的な組み合わせのコツ』が書いてある章に“ワインを産出する地域の郷土料理はその土地のワインと合うとされている”と記されていて、勉強中、「カエルモモ肉のフライにはブルゴーニュの白ワイン」なんてメニューには「淡白そうだし、合うのかもー」と想像したり「羊肉のシチューにはローヌの赤ワイン」といったメニューには「いつかフランスに行ったら試したいねー」なんてぼんやり思いを馳せるしかなかったけど、先今月号のgattaを読んで山形ワインの魅力を改めて知った今なら私、出来る!
山形のお美味しいワインと山形の美味しい料理でのマリアージュ、想像出来る!!
だって本当に山形にはマリアージュしたくなるお料理とワインがいっぱい!!お刺身、お漬け物、ダシを乗せた冷奴、焼いて少量の塩を振りかけた月山筍とタケダワイナリーさんの“サン・スフル 白”でスキっとキリっと!
朝日町ワインの赤ワインには芋煮とか米沢牛とか納豆汁などコクのあるものと一緒に頂けば最高に幸せ!
いや、どっちのワインも麦切りや蕎麦、玉こんにゃくやスモっち!と合わせても美味しいしドライフルーツに合わせてもたまらなく美味しいでしょう・・いやもう、どのパートナーともハマりっぱなしの無限なる可能性!(個人的な味の好みが大きいかもしれませんが)
ハッピーマリアージュ!!!
行きたい・・今すぐにでも山形へ行きたい・・。
ワイングラスとお箸を持って飛んで行きたい・・・。
クリスマスにはどのワインを・・お正月にはどのスパークリングワインを・・・。
この一年、残念ながら数回しか行けなかった山形ですが
『gatta』を読んで書くことでずっと私の指先は山形に触れているような気持ちで過ごすことができました。
また新しく始まる2018年も新しい山形が発見できるよう、楽しみに迎えたいと思います!
どなた様も良いお年を!そして素晴らしき一年の始まりを!!

加藤紀子
92年に歌手デビュー。歌番組やバラエティー番組、ラジオなど幅広いメディアで大活躍するさなか、2000年より芸能界を休業し、パリへ語学留学。2002年に帰国し、芸能活動を再開。現在は、東海テレビ「スイッチ!」、NHK-FM「トーキング ウィズ 松尾堂」にレギュラー出演など幅広く活躍中。加藤紀子ブログ「加藤によだれ」
http://ameblo.jp/katonoriko/
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