特集の傍流

2019.12.11

夜を明かして踊り狂う、そんなひとときが憧れでした。

2020年1月号(183号)時代を語る、やまがたの大人の社交場。
Lover Soul 店主 半澤ジョージさん
山形県山形市

1990(平成2)年にオープンし、一斉を風靡したライブハウス「ヒットパレード」(山形市七日町)。通称「ハコバン」と呼ばれるライブハウス専属バンドにより、オールディーズを中心にビートルズやベンチャーズなどが演奏されたという。現在、七日町でミュージックバー「Lover Soul」を営む、ヒットパレードの元ギタリスト・半澤ジョージさんは「19:30〜翌1:00の時間帯に6ステージ行われ、その後は3:00まで弾き語りが行われていました。自分は弾き語りにも参加していたので、夜通し演奏していましたね。そのほか、昼間にはホテルでのショーなどに営業で呼んでいただくこともあって、本当に忙しい日々でした」と当時を振り返る。

 

19時から翌3時まで連日のように演奏される’60〜’80年代の音楽に、人々は魅了されていた。 写真提供/半澤ジョージ氏

 

老若男女が音楽に集い、同じ空間で一夜を過ごした

「ヒットパレード」に集まる客は、20代〜60代まで幅広かったという。若者は踊り、年配の人は音楽に耳を傾けながらお酒を飲む。それぞれが好きなように楽しんでいた。弾き語りが始まる頃には、他のお店のママやマスターらが、お客さんとともに訪れることも多かったそうだ。音楽を肴に大人の交流が広がっていたのだ。「ヒットパレードで踊るために、チームを組んで練習しお揃いの衣装を準備する人達もいました。週末は店に続く階段に行列ができ、入場制限することもあるくらいでしたね。そのほかにも、結婚式の二次会や会社のパーティーで利用していただくこともあって、毎晩、本当に賑やかでした」と半澤さん。

「ヒットパレード」のあった七日町の王城ビル5階は、昭和の時代からライブハウスとして使われ、音楽好きが集まっていたという。長年、七日町を楽しむ人々が、1日の疲れを音楽で癒す場所として、愛され続けてきたのだ。

 

店外での半澤さんたちの営業ステージも多く、そこでも音楽を通した人々の出会いがあった。写真提供/半澤ジョージ氏

 

「ヒットパレード」のあった七日町に、2002年より店を構える「Lover Soul」にも毎夜オールディーズファンが集い、手作りの料理とビールとともにマージービートを楽しんでいる。ここからも、時代を懐かしみ、音楽を楽しむ人同士の交流が生まれていく。

また、当時「ヒットパレード」で演奏していた半澤さんと神尾マサヒロさんを中心に、地元の若手メンバーも加わり結成されたオールディーズバンド「Funky Lips」が山形を拠点に活動している。コンセプトはズバリ“Hit Parade”。当時を思い起こさせるポップなスタイルとサウンドに酔いしれるひと時を、世代をこえて体感してみてほしい。

 

50’s、60’sのオールディーズをはじめ、DISCOなどの懐かしい曲も披露する「Funky Lips」は、山形を中心にイベント・パーティーなどでライブを展開している。2019年12月31日には「ルイジアナハリケーン(山形市)」でカウントダウンライブも開催する。

 

店内はビートルズ一色。マスターが長年かけて蒐集したコレクションが飾られている。

 

常連の間で「赤いヤキソバ」と呼ばれる、懐かしさを感じさせる細麺ナポリタンが人気。なんでも、常連客と一緒に考えたメニューだとか。

 

オールディーズバンド「Funky Lips」のギタリストでもある半澤さんと、奥さんでマネージャーでもあるえりかさん。

 

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