特集の傍流

2020.5.2

あの食材や伝統食が、じつはデイリーライフの強い味方に。カラダに効く食べ合わせについて考えます。

2020年6月号(188号)食べ合わせでもっと効く 山形育ちの発酵食
日本発酵文化協会認定 発酵プロフェッショナル 安部明子さん
山形県栄養士会 会員 山形大学学術研究院准教授 楠本健二さん
山形県山形市 ほか

 日本の発酵の歴史は奈良時代に遡る。文献では天平年間(729〜749)の木簡に残されている瓜の塩漬けが最古の記録で、平安時代の中期には酢漬けや粕漬けなどの記述も残されているのだとか。
 収穫した作物を長く保存するために、さらには調味料をこしらえるために、人々は英知を持って発酵食を編み出し食べつないできた。〝食べることは、生きること〟発酵食は生きるための知恵そのものなのだ。

 

発酵大国〝日本〟そして
山形の食文化を知ろう

〝発酵〟とはすなわち酵母や細菌などの微生物が有機物を分解してエネルギーを得る過程全般を指す。発酵することで人間にとって有益な有機物を作り出し、保存性や栄養価を高め、風味や香りで旨味を増すメリットがある。とくに日本は諸外国に比べて、酒、納豆、味噌、醤油、麹など、バリエーションが多いことで知られている。近年は〝菌活生活〟という言葉も巷で見かけるが、いざ実践するとなると構えてしまうのが現状だ。そこで今回は山形の暮らしのなかにある身近な発酵食品をおさらいし、その利点や摂り入れかたを考察したい。

 

 とくに気温の低い東北の気候は発酵菌の生育に適しているとのこと。雪国山形でも然り、発酵食品は長く日常的に使われている。海の町に住む人たちは海産物を、山村地帯に住む人は木の実や農作物を原料にそれぞれの手法を食行動に反映してきた。この機会に正しい摂りかたを学ぶことで、いま世界中で猛威を振るう未知のウイルスの毒性を多少なりとも阻み、対抗し得る策となるよう、切なる願いを込めて。
 2020年6月号(5月5日発行号)特集「食べ合わせでもっと効く 山形育ちの発酵食」。特集のレポートは順次更新していきます。お楽しみに。

 

 ※ TOP画像は、雪割納豆に、上杉謙信公の時代からある発酵調味料・かんずりを加えた〝雪割納豆かんずり入り〟とともに食す和食。撮影協力/ゆきんこ(米沢市)

 
 

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