特集の傍流

2020.6.11

山形由来の和ハーブで、植物の多様性を愉しもう。

2020年7月号(189号)和ハーブのおかげ
橋本こどもクリニック 橋本郁子さん
山形県山形市

 ここでは、助産師でありながらアロマインストラクターとしても活躍する橋本さん監修のハーブレシピを掲載。「ハッカや紅花といった山形に縁深い和ハーブを使ったアロマは、身土不二の考えにある通り、郷土を愛でる気持ちにもつながります。ただし精油を使用する場合は、植物100%の信頼できる品を選んでください。アレルギー体質や皮膚の弱いかた、お子さまが使う場合は注意が必要です」とのアドバイスも。相乗的かつ穏やかに作用するハーブの特性を知り、健やかな時間を楽しみたい。

 

山形はかつてハッカの一大産地だった歴史があり、ハッカ生産量日本一を誇る北海道にハッカを持ち込んだのは、高擶村(現在の天童市高擶)出身の屯田兵・石山伝次郎氏一家だと伝えられている。天童市高擶では現在、「高擶ハッカ」の栽培が行なわれている。

 

橋本郁子さん)橋本こどもクリニック助産師、NARD JAPAN(ナード・アロマテラピー協会)認定アロマインストラクター、日本メディカルハーブ協会 ハーバルプラクティショナー

 

● 虫よけスプレー(50㎖)の作りかた

 

 

材料)ユーカリレモンなど虫が嫌う精油…計20滴(2%濃度) 無水エタノール…30㎖ 精製水…20㎖

 

 

無水エタノールを測り入れる。目盛りのついたビーカーがあると便利。

 

 

無水エタノールに精油を計20滴まで垂らす。

 

ここでは虫が嫌う香りの精油であるユーカリレモン、レモングラス、ハッカ油を、抗菌効果のあるティートゥリー、傷の緩和とリラックス効果としてラベンダーアングスティフォリアを使っている。ハッカ油は香りが強いため滴数に注意(1〜3滴/20滴中)。

 

使う精油をすべて垂らしたら、よくかき混ぜる。

 

 

精製水を加え、さらにかき混ぜたあと、混ぜ合わせたものを、スプレー容器のなかへ注ぎ入れれば完成。

 

 

用意したスプレー容器のなかへ材料を入れて、振り混ぜて作ってもよい。完成品は直接肌にスプレーできる。ただし、3歳以下の子どもは衣類、靴、帽子などにかけて使おう。ハーブウォーターを使うのも効果的。なお、配合の際や、完成品の保存容器には、ポリプロピレン(PP)製やポリエチレン(PE)製、ガラスの使用が鉄則。

 

 

● ハッカ油スプレー(50㎖)の作りかた

 

 

材料)ハッカ油…5~20滴 消毒用エタノール…50㎖(または無水エタノール40㎖、精製水10㎖)

 

 

消毒用エタノールにハッカ油を計20滴まで垂らし、よくかき混ぜる。消毒用エタノールは使用前によく振ること。

 

 

混ぜたものをスプレー容器へ入れて完成。初めからスプレー容器内で材料を振り混ぜてもよい。

 

 

完成品は肌に直接使わず、物にかけたり、芳香浴として使うこと。ハッカ油は50㎖に1滴でも香りが強いため、その分量ならマスクの外側にかけても効果的。ペパーミント精油も同様。どちらを使う場合も赤ちゃん、小さな子ども、妊婦は匂いを嗅がないよう注意し、十分に換気すること。

 

無水エタノールにハッカ油を計20滴まで垂らし、精製水を加えて、同等のエタノール濃度(70〜80%)にして作ってもOK。また、植物性バスオイル(乳化剤)5~10滴に、ハッカ油10~20滴を垂らし、精製水50㎖と混ぜてもよい。バスオイル10㎖にハッカ油5、6滴を混ぜれば入浴剤として使える。

 

● 虫刺されケアジェル(20g)の作りかた

 

 

材料)ラベンダーなどの精油…計10滴(2.5%濃度) 好みのハーブウォーター(または精製水) …10㎖ 中性ジェル…10g

 

 

容器の中に中性ジェルを測り入れ、精油を計10滴まで垂らしてかき混ぜる。

 

 

ここでは傷の緩和に効果的なラベンダー、炎症を抑える効果があるユーカリレモン、抗菌作用の高いティートゥリー、清涼感を出すためにハッカ油をそれぞれ2滴ずつ垂らしている。

 

ハーブウォーター(または精製水)を注ぎ、混ぜる。混ざりきらなくても、時間が経てば自然と混ざるので安心を。ここでは、美肌効果が期待できるドクダミと、上記でも紹介したユーカリレモンのハーブウォーターを使用。このように、複数使用する場合はあわせて10㎖になるよう調整しよう。

 

 

全体がとろりとしたら完成。中性ジェルにハーブウォーター(ラベンダーやユーカリレモン)を加えて混ぜるだけでも作れる。

 

今回のレシピにはさまざまな成分の精油が入っているため、虫刺されや切り傷のほか、筋肉痛の緩和など、抗炎症作用にも効果が期待できる。

 

● 紅花とドクダミのインフューズドオイル(各100㎖)

 

瓶の中に入れた、乾燥した紅花の花弁(5〜6g)に、植物油100㎖を入れる(ドクダミの葉も乾燥したもので、別の瓶で同様に行う)。そのまま2週間、日当たりの良い場所で漬け込めば完成。軟膏やクリームなどのための基材や、そのまま肌に塗布して使おう。冷暗所で約3ヶ月間保存できる。なお、妊婦は紅花の使用を避けること。

 

 
 

● ハーブのバスソルト(150g)

 

好みのドライハーブ(3g)にお湯(100㎖)を注ぎ蓋をして自然と冷まし、ハーブ水を作る。耐熱皿にクッキングペーパーを敷いて粒状の天然粗塩(150g)を広げ、ハーブ水を回しかけ、電子レンジで水分が飛ぶまで2、3回に分け加熱。ハーブの色がついたら好みの精油(計10滴)を加えて混ぜれば完成。使用の際は1回につき約大さじ2を浴槽に入れ、1ヶ月以内に使い切るようにしよう。

 

 

また、橋本こどもクリニックでは、赤ちゃんの心と体のバランスを整えるケア「バランシングセラピー&ベビーマッサージ教室」を、クリニックとままのて助産院(米沢市)で月に1回行っており、そこでもハーブやアロマが取り入れられている。ハーブやアロマは自然由来ということもあり、安心して使うことができるのも大きなポイント。なお、香りは嗅覚を通して、感情や感覚に関わる脳の大脳辺縁系に直に届くため、小さい頃から自然で豊かな香りに親しんでいると、繊細な感覚や感性の発達につながるともいわれている。

 

橋本こどもクリニック)山形市瀬波1-1-36 TEL/023-681-4800 ◎アロマ・ハーブ教室/不定期(第2水曜14:00〜、日曜随時、その他希望日) web/http://hashimoto-kodomo.com

 
 

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