チマタの話題

2019.2.6

芸を支えに生きた〝瞽女〟を描く、斎藤真一が見た人情と悲哀。

2019年3月号(173号)掲載

 天童市の老舗酒蔵『出羽桜酒造』の三代目仲野清次郎氏が、永年に亘って収集してきた陶磁器・工芸品などの寄贈を受けて1988年に開館した『出羽桜美術館』。清次郎氏の旧住宅である伝統的日本家屋の建物を活用し、木造瓦葺の母屋と蔵座敷を展示室として収蔵品を公開している。

 

 

 昨年12月から、開館30周年を記念し、所蔵秀作展「盲目の女性旅芸人〝瞽女(ごぜ)〟を描く斎藤真一展」を開催。3月10日まで一般に公開されている。そもそも瞽女とは、盲目の女性旅芸人のこと。1961年に東北を巡った真一は瞽女の存在を初めて知り、計り知れないほどの深い人情に日本文化を見出したという。その後20年に渡り、百数十人の瞽女たちの喜びや孤独、哀感を描き数多くの作品を発表した。高度成長の陰で失われていった日本文化を尊ぶ彼の強い想いをその目で感じて。

 

斎藤真一(1922~1994)は、瞽女が立ち寄る町の住民に聞いた話などをまとめた絵日記『越後瞽女日記』などで賞を受けるなど、文筆家としても活躍。今回は油絵のほか、絵日記の貴重な原稿、流麗な筆使いで瞽女歌の歌詞を書いた掛軸なども展示する。TOP画像は『二本木の雪』

 
 

公益財団法人 出羽桜美術館

山形県天童市一日町1-4-1
電話/023-654-5050
会館時間/9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日/月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始、詳細はwebへ
入館料/一般500円 高校・大学生300円 小・中学生200円


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