表紙の小さな物語

2018.5.15

公園の帰り途、境界に佇む山姥にごあいさつ。

2018年6月号(164号)表紙

たくさんの沼もあり、広大な自然環境に恵まれた西蔵王へ。バーベキュー広場や芝生広場など、子どもや家族連れにも人気の「西蔵王公園」に時どき遊びに出かけるという保科さんご家族と、この日は岩波地区で待ち合わせ。レジャーで遊びに出かける道からひとつなかに入った脇道には、かつての山岳信仰や民間信仰の名残りを色濃く感じられる石仏や石碑、神社や寺などが点在している。護岸のない竜山川には陽射しにきらめく清流、道沿いの斜面には、たくさんの山吹が黄色い花を咲かせていて、思わず車を停めて見入っている人たちもちらほら。

 

西蔵王公園の帰り途、草臥れて少し眠くないかな?といった私たちの心配をよそに、両親や小学生のお姉さんに手をひかれて散策していた、絢人くんと侑杜くんは、普段近くで見たことがない奪衣婆(姥神像)や石碑、新緑の美しい川辺を目の前にして、楽しそうにあたりを駆けまわりはじめた。山の入り口にぽつんと佇んでいる奪衣婆の隣りに来て、手を合わせて拝んだり、話しかけたりする兄弟。心なしか奪衣婆の表情が、晴朗に微笑んでいるようにも思えた。

 

清らかな竜山川と岩波大橋のちかくで。

 

ゴロゴロとした岩場をものともせず駆けまわる。

 

道の斜面に咲き乱れる山吹のなかにも、湯殿山の石碑が佇んでいた。

 

山吹の小径を駆けまわる兄弟のあとを、せわしく追いかける。

 

どきどき車も通るから、気を付けないとね。

 

姥神をポカンと見つめる侑杜くんと、合掌する絢人くん。

 

2018年6月号(164号)山形の姥神に会いに行く
表紙モデル:保科絢人くん(兄)、侑杜くん(弟)
山形県山形市岩波

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