表紙の小さな物語

2020.9.15

呼応する、えりちゃん、りかちゃん。

2020年9月号(191号)表紙

 最上三十三観音の第一番札所として知られる若松観音。「目出度目出度の若松様よ〜」と花笠音頭の歌詞にも登場する巡礼地だ。〝めでたい〟と歌われるだけあって、仏式の婚礼行事を請け負うなど、古くから縁結びの神様として人々の信仰を集めている。夏休みが間近に迫った7月のある日。

 

「まえにパパとお参りに来たことあるよ」と教えてくれるえりちゃん。
「わたしたち1ねんせいになったでしょ」とりかちゃん。
「だからきょうは、かみさまに」
「べんきょうができるようになりますようにって」
「おねがいしたいの」ふたりの声が揃った。

 

 片方が話し始めると、その続きをどちらかがサポートする。そう、えりちゃんとりかちゃんは息の合った双子の姉妹。当然なのだろうが声も表情も瓜ふたつ。
 撮影中はポージングのお願いもそこそこに終始リラックスムードのなか進行。どちらからともなく手をつなぎ、頰を寄せ合って話したり、キッズモデルさながらの目線をくれたりと、あっという間に終了。こんなスムーズな回も珍しい。

 

 撮影後には境内の展望台へ向う。
「やっほーーー」
「やぁーーっほぉーーーーー」
 天童市街地を見渡せる見える高台でふたりが飛ばしたこだまは帰ってこなかった。
 だけど、えりちゃんが笑えば、りかちゃんも笑う。えりちゃんが走り出せば、りかちゃんがそれを追いかける。それはまるで互いの存在が「こだま」であるかのように。

 

手水舎でふたり一緒に漱ぎ清め

 

常香炉にお香を供えて煙で体を清め

 

お願いごとも一緒。さあ、明日からまたおべんきょうを頑張るぞ。

 

眺めの良い鐘楼堂と展望台広場にまっしぐら!

 

展望台で「ヤッホー!」

 

ママ曰く「大きくなるにつれて、だんだん髪型や洋服の好みにもそれぞれの個性が出てきました」とのこと。

 

※表紙撮影協力/鈴立山若松寺(山形県天童市大字山元2205-1 https://www.wakamatu-kannon.jp)

 

2020年9月号(191号)郷に伝わる奇しき物語
えりちゃん、りかちゃん(ともに7歳)
鈴立山若松寺(天童市)

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