特集の傍流
暮らしを共にしてきた、愛され植物たちの生命力について学びます。
山形市野草園 案内人 村上宏幸さん、So-tennen 代表 庄司樹さん、橋本こどもクリニック 橋本郁子さん
山形県山形市
ハーブと聞いて思い浮かぶのは、ローズマリーやミント、カモミールといった西洋植物だろうか。オレガノやバジル、ローリエなどは普段から料理に使うという人も多いのでは。そもそもハーブ(HERB)とはラテン語で草(HERBA)を意味する言葉に由来するのだそう。香り高い、または薬効性のある植物の総称で、昔からその土地に自生し、私たちの暮らしに役立つ野草をハーブと読んでいる。日本でも生薬として使われている薬草などの有用植物はハーブであり、最近は和ハーブといった呼ばれかたで親しまれている。
「身土不二」に由来する
和ハーブに着目
一般社団法人和ハーブ協会によると、その定義は〝日本をふるさととして古くからこの風土に育ち、日本人とともに長らく生きてきた植物たち〟であること。そして、仏教由来ともいわれる「身土不二」の考えかたに基づくという。「身土不二」とは、人にとって自分の身体【身】にふさわしいものは、生まれついた土地【土】のものであり、それはこの世にふたつとない【不二】であるという意味だ。
今回の特集では、山形ゆかりの植物を有用性という角度から見つめ直し、食べる、愛でる以上の魅力を探求する時間としたい。もともと山形には山菜や庭先の雑草に親しむ県民性があり、紅花、ハッカ、ひょう、菊など、植物と暮らしを健やかに紡いできた土壌がある。この度のコロナ禍で抱えたストレスを少しでも和らげるヒントとして読んでいただけたら幸甚だ。
2020年7月号(6月5日発行号)特集「和ハーブのおかげ」。特集のレポートは順次更新していきます。お楽しみに。
※TOP画像は山形市野草園内のハーブ園にて
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