チマタの話題

2019.5.7

人と暮らしに出会う、古民家宿の『蔟』

2019年6月号(176号)掲載

 白鷹町の中山にある、築150年の古民家をリノベーションした民泊施設『くらしnoie蔟(まぶし)』が、4月26日にオープンを迎えた。飯豊連峰や白鷹山を望み、通りは車の往来も少なく緑に囲まれたロケーションで、鳥のさえずりが穏やかに迎えてくれる。

 

 

 

自然溢れる白鷹町の、古民家の空き家を民泊に。

 もともと隣接する神社の神主が代々住んでいたという建物は、一世紀以上の歴史を刻む証があちらこちらに見られる。その佇まいを最大限に活かし、民泊施設として甦らせたのが、「白鷹町地域おこし協力隊」として活動していた、神奈川県出身の遠藤真弓さんと、大分県出身の茅野唯さんの二人の女性だ。

 

 

蔟には、犬(ネスタ)と猫2匹(うね、むぎ)が一緒に住んでいる。アレルギー持ちの人や苦手な人は注意。

 

人の優しさに魅入られたふたりがアテンドする「暮らしの体験」

 協力隊で活動した3年間で、白鷹町の人の優しさに触れたふたりは、もともと興味のあった民泊の仕事をこの地で始めることを決心。クラウドファンデングで集まった資金と、趣旨に賛同した地元の人たちの協力をうけ開業に漕ぎ着けた。施設の施工や敷地内の造成はもちろん、一枚板の立派なテーブルをはじめ、設備の多くが町民の寄附によるものだというから、「何とか力になってあげたい」という地元の人たちの心遣いが伝わってくる。施設は木造2階建てで、1階が土間や客室をはじめとする宿泊スペースで、最大で12名が宿泊できる。朝・夕食事の支度の手伝いや布団敷きは宿泊客自身が行い、希望があれば風呂の燃料となる薪割りや、薪を焚べる作業も体験できる。「町外から来た宿泊客が、地元の人と触れ合える交流の場になれば」と語る遠藤さんと茅野さん。地元の人がふらっと立ち寄ることが出来て、山間部での暮らしに興味のある人が、気軽に「暮らしの体験」ができる場を提供したいという。『蔟』での体験は、人との繋がりや支えを改めて感じることができるはずだ。

 

客が使う1階は約200m2の広さで、座敷の一部が地元住民が立ち寄れる土間に造り直された。宿泊客とのふれあいの場にもなるという。

 

 

朝夕の食事は、宿主のふたりと共同で作る。料理ができなくても、たわいのない話しを楽しみながらわいわい作るというのが『蔟』のスタイル。風呂は薪と灯油兼用ボイラーの五右衛門風呂。

 

『蔟』とは、養蚕で使う道具のひとつ。蚕が繭を作り、蛹、蛾になるための「変化」を待つ神秘的な空間。そして、絹の「はじまり」の場所。「変化」と「はじまり」をイメージしたという。

 

 

たくさんの出会いが生まれる場所として、客室はドミトリー部屋を用意。個室希望の人は要相談。

 

6月からカフェも始める予定。営業は、火、水曜の11:00~16:00。地元の食材を使ったランチなども用意する。

 

くらしnoie 蔟

山形県西置賜郡白鷹町中山830
0238‐87‐3770(予約)
チェックイン15:00~18:00、チェックアウト10:00
宿泊の営業は金、土、日曜、祝日。大人1泊6,000円、小学生まで2,500円(いずれも食材費込)、幼児以下は無料。長期宿泊は要相談。
その他詳細は「古民家宿 蔟」で検索


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